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大岡さんの研究会論文が電子情報通信学会情報通信マネジメント研究賞を受賞しました!

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 この3月でシステム理工学専攻修士課程を修了する大岡里奈さんが、2020年電子情報通信学会情報通信マネジメント研究賞を受賞しました。同賞は2020年に情報通信マネジメント研究会で発表されたすべての論文の中から特に優れた発表に対して与えられる賞であり、今回は70件論文の中から3件の論文が選ばれました。2021年3月18日に開催された電子情報通信学会情報通信マネジメントワークショップの懇親会セッション(NeWorkによるオンライン開催)において表彰式が行われました。

 対象論文は「P2PTV単位トラヒック分類における2段階クラスタリング方式とその評価」で、2020年1月に佐世保で開催された情報通信マネジメント研究会で奨励講演として発表されたものです。大岡さんにとっては、2019年11月のRISING2019優秀ポスター発表賞、2020年12月のICETC2020 Best Short Paper Awardに続いて3度目の受賞となりました!

 本論文では、大岡さんが学部4年のときから続けてきたP2P動画配信サービス(P2PTV)のトラヒック分類において、クラスタリングを2段階に分けて実施することで適切な分類が可能になることを示しました。P2P方式で配信される動画を視聴した際に発生するトラヒックがどのような特徴をもつかをクラスタリングにより分類する場合,対象データをすべてまとめて分類すると、データの出現頻度の差から偏った分類になることが分かりました。そこで大岡さんは、まず各コンテンツごとに分類を行い、得られたクラスタの代表値を使って全トラヒックでの分類を行う「2段階分類手法」を提案、この手法により適切な分類ができていることを示しました。

 受賞対象となった本研究は、その後更なる分析を行い、2021年3月1日に電子情報通信学会論文誌に掲載になっています。また、国際会議や大会などを通じて、他のP2PTVアプリケーションや複数アプリケーションをまとめて分類した場合にも同様の結果が得られることが示されており、汎用性のある優れた分類手法であることが示されています。

 大岡さんは今月で大学院修士課程を修了し、就職することが決まっています。卒業後も新たな分野で活躍されることを期待しています。また、本研究テーマについては、興味をもっている後輩たちに引き継がれて更なる進展があることを願っています。


受賞対象論文
大岡里奈,三好 匠,山崎 託,"P2PTV単位トラヒック分類における2段階クラスタリング方式とその評価(奨励講演)," 電子情報通信学会技術研究報告,Vol. 119,No. 358, ICM2019-39,pp. 51-56, January 2020.
電子情報通信学会情報通信マネジメント研究賞受賞論文

 

 

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