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山崎 託 先生との共著解説論文が2編、電子情報通信学会に掲載されました

 2025年5月と6月に、MYLabとしてともに研究活動をしている山崎 託先生と共同で執筆した論文2編が、それぞれ電子情報通信学会誌と電子情報通信学会通信ソサイエティマガジンに掲載されました。後者は日本大学 上田清志 教授、及び電気通信大学 山本 嶺 准教授との共著解説論文であり、上田先生が第一著者となっています。


山崎 託,三好 匠,"災害時対応を想定したUAV飛行経路制御と自立スマートポールによる低空域無線ネットワーク," 電子情報通信学会誌,Vol. 108,No. 5,pp. 440-448,May 2025.(会員のみ閲覧可能)

(論文要旨)
災害時には,被災者の情報を収集するのみならず,被災地における情報の共有が重要な課題となっており,災害応急対策や避難所での生活環境向上に向け,それらの迅速な実現が求められている.本稿では,空域を活用することでこれらの課題を解決する技術について紹介する.ここでは,被災者から情報を収集する技術として,UAV(Unmanned Aerial Vehicle)を移動基地局として動作させ,巡回させる飛行経路制御,被災地におけるネットワークの構築と情報を共有する技術として,自立スマートポールによる低空域無線ネットワークとその応用例について紹介する.


上田清志,三好 匠,山崎 託,山本 嶺,"無線マルチホップネットワークによるUAV航行経路制御," 電子情報通信学会通信ソサイエティマガジン,2025年夏号(No. 73),Vol. 19,No. 1,pp. 36-49,June 2025. DOI: 10.1587/bplus.19.36(オープンアクセス)

(論文要旨)
無人航空機(UAV: Unmanned aerial vehicle)は,配送サービスなど様々な場面で活用が期待されている.それら様々なサービスが混在し UAV の密度が高い環境となった場合,航空機と同様に航空保安無線施設を用いた UAV 管制システムが必要になる.これに対し,パケット交換網に着想を得た,各家屋に設置した無線デバイスによる無線マルチホップネットワークを用いた UAV 分散管理方式について解説する.本方式の核となる,モバイルアドホックネットワーク(MANET)プロトコルをベースに,住宅が密集した危険な地区の上空(集中地区)を極力避け,安全で効率的な航行経路を構築するルーチングプロトコルを示す.サービスが普及し複数 UAV が同時に航行する場合に対応し,経路の重複による衝突の危険性をなくす,構築した経路で使用するリンクを,他 UAV の経路に利用できないようにロックする方式を示す.本方式は,経路が占有されることによるリンク不足を解消するために,リンクが階層化されている.更にサービスが普及し大量の UAV が同時に航行する場合に対応し,送信先までの経路候補を複数構築し,動的に次ホップを選択することで空域の混雑を緩和し,空域の混雑に応じて UAV の流入を制限することで利用者間の公平性を担保する方式を示す.

 

 

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