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Vinh君が電子情報通信学会NS研究会で研究発表を行いました

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 博士課程2年のTran Quang Vinh君が、2008年7月17日〜18日に京都大学(京都府京都市)で開催された電子情報通信学会ネットワークシステム(NS)研究会で研究発表を行いました。

 発表論文のタイトルは、「Energy Blance on Multi-hop Relay Routing Protocol for Large Scale Wireless Sensor Networks(大規模無線センサネットワークにおけるノード間の電力消費バランスを考慮したマルチホップルーティングプロトコル)」。複数のセンサが無線通信を利用してネットワークを構築する無線センサネットワーク(WSN)では、他のセンサが送信したデータを互いに中継することで、遠く離れた基地局までデータを伝送します。このような通信形態はマルチホップ通信と呼ばれ、WSNやアドホックネットワークで良く用いられます。一方、WSNでは、センサは電池で動作しているため、消費電力を抑えることが肝心。マルチホップ通信を行うときに、いつも同じセンサを利用していると、特定のセンサの電池消耗が激しくなり、WSN全体の動作寿命を短くしてしまいます。
 そこで本研究では、中継センサの残余電力と基地局までの通信距離を考慮して、効率的な電力消費を実現する伝送経路制御手法を考案しました。具体的には、センサが反応して送信データが生じると、WSNをクラスタに分割し、電池残量と距離を用いて中継経路を算出します。このとき、毎回違う中継経路が算出されるのがポイント。これにより、センサの電力消費のばらつきを抑え、通信負荷をネットワーク全体に分散させることが可能となりました。

 本研究の結果は、電子情報通信学会英文論文誌9月号に掲載されることが決まっています。また、類似の手法が、2007年に開催された国際会議International Conference on Ubiquitous Robots and Ambient Intelligence(URAI2007)にも採択されるなど、優れた手法として注目されています!

 

 

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