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大岡里奈さんと杉山健君が、電子情報通信学会 情報通信マネジメント研究会にて研究発表を行いました

 2019年5月23日〜24日に大阪大学豊中キャンパスで開催された電子情報通信学会情報通信マネジメント(ICM)研究会において、当研究室修士1年の大岡里奈さんと杉山健君がそれぞれ研究発表を行いました。

news_fig  大岡さんの発表タイトルは「機械学習を用いた時系列P2PTVトラヒックの特性分析」。YouTubeやNetFlixなど動画コンテンツの配信は今や一大産業となっていますが、サーバに負荷をかけない方法で映像配信を行う技術にP2PTVがあります。P2PTVはピア・ツー・ピアと呼ばれる通信技術を用いた映像配信方式であり、視聴者間でデータの補間を行うことでサーバ負荷を下げることができます。一方で、P2PTVから発生するトラヒックの特性はこれまでのクライアント・サーバ型とは異なるため、より詳しい調査分析が必要とされています。
 本研究では、P2PTVを視聴したときに発生するトラヒックを短時間のトラヒックユニットに分割し、機械学習を用いて解析する手法を提案しました。本方式を用いて分析を行ったところ、発生するトラヒックパターンは大きく6種類程度に分類されること、またそのほとんどが2〜3種類に偏っていることなどが分かりました。

news_fig 杉山君の発表タイトルは「位置依存形P2Pネットワークにおけるサーバ負荷分散手法とその評価」。三好の現在の科研費研究課題である「位置依存形P2P通信方式」では、自分の周辺にいるユーザを検索してP2Pを用いてコミュニケーションを行う「位置依存形P2P通信方式」を開発しています。本手法を用いることで、会議やイベントなどで集まったグループでのネットワーク形成が容易になったり、車車間通信を実現したり、位置情報に基づいた新しいネットワークの形成が実現されます。一方、位置依存形P2Pでは、P2P通信の起点となる位置情報管理サーバL-Trackerに検索負荷がかかることが問題となります。本研究では、地域ごとにエリアサーバを導入して負荷分散を実現するとともに、サーバ間での通信方式やエリアサーバの検索方式などのプロトコルについて検討を行いました。
 Javaを用いて仮想的な端末を実装し、2000台分を同時起動して実験を行ったところ、複数のエリアサーバを利用することで負荷を低減することを確認。また、エリアサーバ間での情報共有も正しく動作していることが確認できました。

 大岡さんも杉山君も修士課程に進学したばかり。これからの更なる研究の進展に期待しています。

写真:大阪大学会館で研究発表を行う大岡さん(上)と杉山君(下)。

 

 

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