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2020年ヒューマンインタフェース学会論文賞を受賞しました

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 2018年5月にヒューマンインタフェース学会論文誌に公開された論文「一時的UXを向上させ利用意向度を高める歩きスマホ防止アプリケーション」が、2020年の論文賞に選ばれました!

 本論文は、NTTコミュニケーションズの江口眞人氏を筆頭に実施した共同研究。近年社会問題となっている「歩きスマホ」に対し、効果的なアプリケーションとは何かを明らかにし、それを実現する方法について検討しました。

 携帯大手各社は独自の歩きスマホ防止アプリケーションを提供していますが、ユーザがこのようなアプリを導入するのは稀。これらのアプリでは、歩行を検知すると画面上に大きく警告を出してスマホ操作を止めようとするため、ユーザの満足度(これをユーザエクスペリエンスUXと呼びます)が著しく低下するのです。このため、歩きスマホ防止アプリの普及は思うように進んでいません。

 本研究では、予備調査として歩きスマホをしたことのあるユーザを対象にインタビューを実施し、歩きスマホ防止アプリが具備すべき要件を明確にしました。その結果、_萍未肪躬襪靴討い襪箸の適切な警告表示、∩以の危険を知らせる機能の実現、3段などの段差を検知する機能の実現、が重要であることが分かりました。そこで、既存アプリにも備わっている加速度センサによる歩きスマホ検出機能のほかに、
 1) カメラによる画面注視状態検出機能
 2) 超音波センサによる前方歩行者・障害物検出機能
 3) 赤外線センサによる段差検出機能
を追加することで、歩きスマホ中に適切に注意喚起を行うことができるシステムを考案いたしました。

実際のスマートフォンに超音波センサと赤外線センサを追加接続してプロトタイプを製作し、45人の実験協力のもと評価実験を行いました。その結果、既存のアプリケーションと比べてUXが向上するとともに、歩きスマホ防止アプリの利用意向度も有意に向上しました。今回の実験から、「本当に危険なときに歩きスマホを止めてくれるアプリであれば積極的に使いたい」というユーザが多いことが分かりました。社会の要求に対して、利用者のUXの向上に着目してアプリケーションを開発することが重要であり、そのようなニーズの高さが明らかになったと考えています。

 今回実装したプロトタイプでは、市販のスマートフォンのほかに加速度センサや超音波センサ、ならびにこれらを接続するための無線デバイスやモバイルバッテリーなどが外付けされており、実用的とはいえません。今後、スマートフォンに障害物や段差を検知できる機能が追加されることを期待しています。


本論文はオープンアクセス論文です。J-STAGEからどなたでもお読みいただけます。

江口眞人,三好 匠,新津善弘,山達也,大野健彦,"一時的UXを向上させ利用意向度を高める歩きスマホ防止アプリケーション," ヒューマンインタフェース学会論文誌,Vol. 20,No. 2,pp. 243-254,May 2018.DOI: 10.11184/his.20.2_243


※(2020年4月3日更新)
本学Webサイトにおいて、当受賞が紹介されました。

 

 

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